最初に結論

大林組は、国内外の建築・土木工事を中心に、不動産、PFI、再生可能エネルギー、金融なども持つ総合建設会社です。建設会社では売上高だけでなく、受注高、完成工事総利益率、翌期以降へ残る工事量を見ることが重要です。

本記事の数値は「2027年3月期 第1四半期決算短信」の2026年4月1日~2026年6月30日を中心とする参照IR時点の実績です。年度依存の速報記事ではなく、企業そのもののビジネスモデルを理解するための解説です。

大林組は何で稼ぐ会社なのか

売上高 6,234億円
営業利益 327億円
国内建築売上 2,644億円
不動産営業利益 95億円
自己資本比率 40.6%

売上の中心

大林組の主力事業をセグメント別に分けて見ると、売上規模と利益貢献の違いが分かります。

利益の中心

売上高だけでなく、営業利益・セグメント利益・調整後利益など会社ごとの利益指標を確認します。

資産の使い方

在庫、固定資産、受注残高、投資など、その会社が稼ぐために資金を置いている項目を見ます。

速報ではなく構造理解

参照四半期の数値は、企業のビジネスモデルを説明する具体例として使います。

ビジネスモデル|お金が入る流れを整理

flowchart TD A["顧客・需要市場"] --> B["建設・ゼネコンの製品・サービス"] B --> C["売上・営業収益"] C --> D["原価・販管費"] D --> E["営業利益・セグメント利益"] E --> F["金融損益・持分法・特別損益"] F --> G["最終利益"]

大林組は、国内外の建築・土木工事を中心に、不動産、PFI、再生可能エネルギー、金融なども持つ総合建設会社です。建設会社では売上高だけでなく、受注高、完成工事総利益率、翌期以降へ残る工事量を見ることが重要です。

IR独自分析|売上だけ見ない

企業IRを読むときは、売上規模、利益率、将来売上につながる受注・在庫、利益を生むための固定資産・投資、そしてキャッシュや負債を一つの流れとして見ることが重要です。

事業別の売上・利益構造

事業 参照期間の売上・収益 利益 特徴
国内建築 2,644億円 133億円 最大の売上領域。
海外建築 1,306億円 13億円 海外建築工事。
国内土木 1,029億円 47億円 国内インフラ・土木工事。
海外土木 796億円 35億円 海外土木工事。
不動産 305億円 95億円 売上規模より利益寄与が大きい。
その他 154億円 3億円 PFI、再生可能エネルギー、金融等。

※億円表示は公表された百万円単位の値を読みやすく丸めています。

国内建築|売上最大の主力

外部顧客売上高は2,643億87百万円、対応する営業利益は132億54百万円でした。建築工事は大林組の売上規模を支える最大領域です。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

海外建築|売上規模は大きいが利益率を見る

海外建築の外部売上は1,306億8百万円、営業利益は13億28百万円でした。国内建築と同程度に考えず、地域・案件構成による採算差を確認する必要があります。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

国内外土木|インフラ工事の柱

国内土木の外部売上は1,029億4百万円、営業利益47億38百万円。海外土木は795億92百万円、営業利益35億32百万円でした。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

不動産|売上規模以上に利益へ寄与

不動産の外部売上は304億88百万円、営業利益95億38百万円でした。建築・土木より売上は小さい一方、参照期間では利益率が高く、グループ利益に重要な役割を果たしています。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

受注高・繰越高|ゼネコン特有の先行指標

建設会社では今期の完成工事高だけでなく、受注した工事と次期以降へ残る繰越高が将来の売上候補になります。大林組の資料は国内・海外、建築・土木に分けて受注高を開示しており、売上より先に動く指標として重要です。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

完成工事総利益率|売上より採算が重要

工事売上が増えても、資材費・労務費・工程管理などで採算は変わります。資料では国内建築・土木などの総利益率も開示されているため、受注量と同時に工事採算を確認する必要があります。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

工事支出金・不動産事業支出金

建設途中の工事や不動産事業への支出は貸借対照表に積み上がります。資金が売上へ転換されるまでの期間が長い事業では、営業利益だけでなく運転資金の動きも重要です。

この項目は参照した決算短信に記載された数値・説明を基礎にしています。資料にない商品別利益、顧客別構成、市場シェアは推測していません。

利益率の読み方|なぜ売上と利益は同じ動きをしないのか

事業 売上・収益 利益 見るポイント
国内建築 2,644億円 133億円 案件・商品構成、原価、固定費、一時損益を確認
海外建築 1,306億円 13億円 案件・商品構成、原価、固定費、一時損益を確認
国内土木 1,029億円 47億円 案件・商品構成、原価、固定費、一時損益を確認
海外土木 796億円 35億円 案件・商品構成、原価、固定費、一時損益を確認
不動産 305億円 95億円 案件・商品構成、原価、固定費、一時損益を確認
その他 154億円 3億円 案件・商品構成、原価、固定費、一時損益を確認

利益率が高い事業を見つけても、それだけで「競争力が高い」と断定はできません。不動産の売却益、EPC案件の採算、通信の持分法利益など、会社ごとに利益の発生源が異なるためです。

資産・負債からビジネスモデルを読む

損益計算書は一定期間の売上・利益を示しますが、貸借対照表は「その利益を生むために何へ資金を置いているか」を示します。不動産会社なら土地・建物・販売用不動産、ゼネコン・EPCなら工事関連資産や前受、製造業なら在庫・設備、通信会社ならネットワークや投資資産が重要になります。

同じ売上高でも必要資産が大きく違えば、資本効率や負債構造も大きく変わります。企業ごとの資産の形まで見ることで「何で稼いでいる会社か」をより正確に理解できます。

大林組の業績を動かすリスク・変動要因

  • 大型工事の採算悪化
  • 資材費・労務費の上昇
  • 受注高の変動
  • 海外案件の採算・為替
  • 不動産市況
  • 工事進捗・完成時期の変動
注意: ここでは参照IRの事業構造から確認できる変動要因だけを整理しています。資料にない将来確率や株価予想は加えていません。

今後のIRで確認したい重要指標

確認項目 なぜ重要か
国内建築受注 主力の将来売上候補を見る。
完成工事総利益率 受注量より採算を見る。
不動産営業利益 高採算事業の寄与を見る。
海外建築・土木利益率 地域別採算の違いを見る。
次期繰越高 将来の工事量を確認。

大林組についてよくある疑問

Q. 大林組は何で稼いでいますか?

A. 国内外の建築・土木工事が中心で、不動産、PFI、再生可能エネルギーなどもあります。

Q. 一番売上が大きい事業は?

A. 参照期間では国内建築が2,643億87百万円で最大です。

Q. 不動産は重要ですか?

A. 売上は305億円程度ですが、参照期間の営業利益は95億円で利益寄与が大きい事業です。

Q. ゼネコンを見る指標は?

A. 売上高に加えて、受注高、次期繰越高、完成工事総利益率を確認することが重要です。

まとめ|この会社は結局、何で稼いでいるのか

大林組は、国内外の建築・土木工事を中心に、不動産、PFI、再生可能エネルギー、金融なども持つ総合建設会社です。建設会社では売上高だけでなく、受注高、完成工事総利益率、翌期以降へ残る工事量を見ることが重要です。

短期的な増減率だけでなく、主力事業、利益の出方、受注・在庫、資産・負債まで一続きで見ると、企業の稼ぎ方が理解しやすくなります。本記事は公開後も企業理解に使えるよう、タイトルやH1を特定年度に依存させていません。

参考資料

  • 株式会社大林組「2027年3月期 第1四半期決算短信」
  • 対象期間:2026年4月1日~2026年6月30日
  • 根拠:決算短信内の経営成績、セグメント情報、財政状態、受注・在庫等の注記
数値の扱い: 読みやすさのため億円に丸めた箇所があります。元資料の百万円単位の公表値が正式値です。PDFにない顧客企業名、市場シェア、将来予測は推測していません。